写真撮影のコツ

やさしさと存在感をプラス!ボケを生かした写真の撮り方

ボケを生かした写真の撮り方

皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。

一眼カメラを手にしたら、一度は撮ってみたい写真といえば…

 

 

Bokeh Photo!!

 

 

や、山田くん!円◯さんの座布団全部持っていきなさい!!(by 桂◯丸w)

…あ、すみません!別に某元自民党議員のように「このボケー!」とか罵倒しているわけじゃなくて、今回は写真のボケについてのお話です。

ところで、ボケはいったいどうやって作れば良いのでしょうか…ということで、今回は写真におけるボケの基本的な撮り方を紹介していきます。

写真におけるボケとは

写真におけるボケとは、レンズの焦点(被写界深度)の範囲外に生み出されるぼやけた部分のことをいいます。

ボケには「前ボケ」と「後ボケ」があり、前者は焦点の前側のボケを、後者は焦点の後側のボケを指します。

これらを意図的に生み出すことで、主題となる被写体を強調したり、写真全体をふわっとさせることができるようになるわけです。

な、なんのこっちゃい…ということで、ボケを生かすとこんな写真が撮れますよという例を一つ紹介します。

上の写真は一輪のネモフィラを主題にした一枚ですが、主題となるネモフィラには焦点が当たってくっきり見える一方、前景と背景はそれぞれぼやけた感じになっていることが分かります。

ちなみにボケは英語でBokehと書きますが、実はボケを生かした写真を始めたのは日本人だと言われています。

これぞクールジャパン(言いたかっただけw)。

ボケを生かした写真撮影のポイント

さて、写真におけるボケを作る際に意識していただきたいポイントは次の3つとなります。

  • 絞り(F値)は開放
  • レンズの焦点距離は長いほど有利
  • 撮影者〜被写体〜背景の距離

この3つのポイントを踏まえ、被写界深度をコントロールすることで写真のボケが生み出されます。

ちなみに被写界深度とは、ピントを合わせた前景と背景の部分がくっきり見える範囲の度合いのことをいいますが、この被写界深度が浅いほどボケが作りやすくなるのです。

図にするとおおよそこんな感じ。

…絵心がないのは仕様ですごめんなさいw

うーむ、被写界深度なんてそんな難しいこと言われてもね…ということで、上記で挙げたポイントについて、作例を交えながら紹介していきます。

絞り(F値)は開放

まずは絞りについてですが、ボケを得るためには開放(F値を小さくする)にします。

何はともあれ、まずは開放です。(大事なことなので二度言いましたw)

絞りを開放にすることでピントが合った部分がくっきり写り、その手前や奥についてはぼやけた感じになります。(後述するレンズ焦点距離、撮影者〜被写体〜背景の距離も大きく関わってきます)

で、開放にするか絞る(F値を大きくする)かでどれぐらいボケ味が変わるものなのか、実際に河津桜の写真を作例にして比較していきます。(いずれもほぼ同じ位置から撮影し、ピントは左上の河津桜に合わせています)

まずは開放(F1.8)で撮影した写真がこちら。

おおむねピントを合わせた左上の河津桜のみがくっきりと写り、奥の枝や花はぼやけています。

また、前ボケも全体的にふわっとした感じの写真になっていますねー。

続いては絞って(F8.0)撮った写真がこちら。

開放で撮ったものと比べると、ピントを合わせた河津桜の前後もくっきりしていて、ボケ味がかなり弱くなっていることが分かります。(被写界深度が深い状態)

絞りを開放にした際、使用するレンズによっては画質が気になるなーという方は1〜2段絞っても良いですが、その分ボケ味は弱くなります。

個人的には画質なんて気にせず、まずは開放にしちゃえば良いと思っています。

なお、撮影モードについては絞りを変更できる絞り優先モードもしくはマニュアルモードのいずれかがおすすめです。

レンズ焦点距離は長いほど有利

ボケ味の強さを決めるもう一つの要素がレンズの焦点距離。

焦点距離が長いほど被写界深度が浅くなるため、ボケが作りやすくなります。

実際に撮影する位置と絞りを固定し、焦点距離を変えて撮影するとどうなるのか見比べていきましょう。(撮影位置は被写体から約80cm、絞りはF2.8に固定)

まずは焦点距離を77mmにして撮影した写真がこちら。

被写体(ダンボー)の周辺のみくっきり写り、背景がしっかりとボケていることが分かりますねー。

少し分かり辛いですが、被写体の前方の床にもボケができていることが分かります。

続いては焦点距離を31mmで撮影したものがこちら。

絞りは77mmのときと同じくF2.8ではありますが、焦点距離が短いため被写体の前後が比較的くっきりしています。

ということで、ある一定の位置から撮影をする場合は、焦点距離が長いかつ明るいレンズ(いわゆる大口径レンズ)を使うと、ボケを作り出しやすくなります。

ただし大口径レンズは高価なものが多いので、最初のうちはキットレンズの望遠ズームレンズを使ってボケフォトを楽しむのも良いでしょう。

撮影者〜被写体〜背景の距離

撮影者、被写体、背景の三者間の距離も重要なポイント。ざっくりまとめるとこんな感じになります。

  • 撮影者〜被写体が近いほどボケ味は強くなり、離れると弱くなる
  • 被写体〜背景が離れているほど後ボケは強くなる
  • 撮影者〜被写体の距離があると前ボケが作りやすくなる

実際にどのように変わるのか、焦点距離を77mmに固定し、撮影者~被写体~背景の距離を変えていったときに、写真にどのような変化が出るか見ていきましょう。

なお、ボケ具合の比較用として撮影者と被写体の間(被写体の10cm程度手前)と、被写体と背景の間(被写体の20cm程度後方)にカプセルダンボーをそれぞれ用意しました。

まずは撮影者~被写体の距離が約70cm程度、被写体~背景の距離が約70cmの状態で撮影したときの写真がこちら。

前ボケ、後ボケともにしっかりと出ていますねー。この写真を基準にしながら撮影者〜被写体〜背景の位置関係を変化させていきます。

続いては被写体から約1m離れた位置から撮影した写真がこちら。(被写体~背景の距離は先ほどと同じく70cm程度)

先ほどの写真と比較すると、全体的にボケ味が弱まっていることが分かります。

今度は撮影者~被写体の距離が約70cm程度に戻し、被写体~背景の距離を1m程度にするとどのように変化するか見ていきましょう。(カプセルダンボーたちの距離はほぼ同じ)

一番最初の写真と比べて、奥の背景のボケ味が強くなっていますねー。被写体〜背景の距離が離れることによって、ボケ味が強くなっていることが分かります。

最後は撮影者~被写体の距離を約1mにしてみます。(被写体~背景の距離は先ほどと同じく1m程度)

被写体から離れたことによって写真全体のボケ味は弱まっていますが、2枚目の作例と比較していだくと、背景のボケ味は強くなっていることが分かります。

で、この項目の冒頭で「被写体に寄るとボケ味が強くなる」とお伝えしましたが、何でもかんでも寄れば良いというものでもないので注意です。

例えば花など、前ボケを生かしてふんわり感を出したい場合には、あまり寄りすぎないようにしましょう。

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イメージセンサーのサイズとボケの関係

よく聞く話の一つに「フルサイズはボケが作りやすい」というものがありますが、これについては半分合っていて半分間違いです。

いったいどういうことなのか、ざっくり書くとこんな感じです。(絞りは固定した状態を想定)

  • 焦点距離が同じレンズを使えばボケ味は変わらない
  • 写る範囲(画角)が同じであれば、イメージセンサーの大きい方がボケる

詳しくはフルサイズ機でのボケ味について書いた以前の記事を参照していただければと思います。

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まとめ

被写体の強調ややさしさを表現するのに役立つボケフォト。

改めておさらいすると、ボケを作るための要素は3つです。

  • 絞り(F値)は開放!とにかく開放!!
  • レンズは焦点距離が長いものを選ぶ
  • 撮影者〜被写体〜背景の距離感を上手く調整する(被写体に寄ればボケ味が強くなるが、被写体によっては寄りすぎには注意)

ボケを生かすことで写真撮影がすごく楽しくなりますので、特に花やポートレート撮影をしたいという方は、ぜひボケフォトにチャレンジしてみてください。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございますm(__)m

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花火系散歩屋。関東を中心に年間で20〜50回ほど花火をながめながら撮影しています。
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