保存・バックアップ

大切な思い出を守ろう!写真データの長期保存におすすめなバックアップ方法

皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。

写真は過去にさかのぼって使用する機会が意外と多くありますが、パソコンやスマートフォンといった電子機器には常に故障のリスクがあるため長期保存には不向きです。

長期的にデジタル写真を保存するのであれば、不測の事態に備えてバックアップ環境は備えておきたいところ。

写真データをバックアップする方法はいくつか存在しますが、今回はお使いのデバイス(パソコン、スマートフォン)やスキルを踏まえた上で、個人的におすすめなバックアップ方法を紹介いたします。

写真データの長期保存にバックアップが不可欠な理由

写真データを長期保存するためにはバックアップが不可欠な理由は次の通りです。

  • パソコンやスマートフォンは故障する
  • 災害に罹災するリスクが付きまとう
  • 上記はいつ起こるか分からない

パソコンやスマートフォンをはじめとする電子機器は基本的に消耗品であり、残念ながらいずれはパフォーマンスが劣化したり、故障したりします。

人間が働きすぎで疲れてしまうのと理屈としては同じです。(電子機器もある意味では生き物のようなものですw)

HDD1台当たりの寿命はだいたい2~3年程度です。(保証期間もだいたいその程度が目安になっています)

また、デバイスの経年劣化などによる故障だけでなく、地震や台風といった予期せぬ災害に罹災する可能性も十分に考えられます。

ご存じのとおり日本は地震大国であり、東日本大震災(2011年)や熊本地震(2016年)といった大規模な地震も実際に発生しています。

震度5弱以上にもなると家具などの落下や転倒も多くなり、パソコンやスマートフォン端末にも影響が出る可能性も高くなることが想定されます。

震度とゆれの状況(引用:気象庁 | 震度について)震度とゆれの状況(引用:気象庁 | 震度について)

参考までに震度5弱以上の地震発生数は2017年には8回、2016年は33回と決して少なくないのが現状です。(参考:気象庁|震度データベース検索)

で、ひとたびスマートフォンやパソコンが故障してしまえばどうなるか…故障の程度によっては写真データの取り出しは困難になります。

過去の写真を使う機会というのは意外と多いものですが、せっかくの思い出の写真データが水の泡となってしまうのはとても悲しいもの…。

そんな予期せぬ故障や災害などに備えるためにも、写真データのバックアップはぜひとも用意しておきたいところです。

写真データの長期保存におすすめなバックアップ方法

2019年8月現在、写真データの長期保存におすすめなバックアップ方法としては…

  • 外付けHDD
  • NAS(Network Attached Storage)
  • クラウドストレージ
  • NAS+クラウドストレージ

の4点が挙げられます。

また、保有するデバイス別に写真データのバックアップにおすすめな方法は次の通りです。

方式 所有デバイス
パソコン(+スマートフォン) スマートフォンのみ
外付けHDD ×
NAS ×
クラウドストレージ
NAS+クラウドストレージ ×

写真データのバックアップを考えるにあたっては、原則として物理的に異なる複数個所に保存するのが理想的です。

その点を勘案するとパソコン(および)をお持ちの方はNAS+クラウドストレージ、スマートフォンのみをお持ちの場合はクラウドストレージへの保存が個人的にはおすすめです。

ただし、導入コストやスキルが個々で異なってくるため、その点を踏まえた上で自分に合ったバックアップ方法を選んでいくのがベターです。

外付けHDD

比較的オーソドックスなのが外付けHDDを使用したバックアップです。

  • 導入が比較的容易
  • パソコンからの転送が比較的高速(USB3.0対応の場合)
  • ポータブル外付けHDDを使えば、外出先で写真データのバックアップも可能
  • パソコンに直接接続できない環境では利用できない
  • 自宅で災害が起きるとデータを全損する可能性がある

最大のメリットとしては導入が非常に容易だという

基本的に外付けHDDはご自身のパソコンに備えられているUSBポートへ接続するだけで利用可能な構造となっているため、ITスキルをそれほどお持ちでない方でも手軽にバックアップ環境が構築できるのが特徴です。

据え置き型の他にもポータブルタイプの外付けHDDもあり、自宅外へ持ち出して使うこともできるのは嬉しいところです。

パソコンと物理的に近いところでの運用が前提となるため、災害などが起こった際にはパソコンもろとも写真データを全損するリスクがあります。

NAS(Network Attached Storage)

続いてはNAS(Network Attached Storage)を使ったバックアップ方法になります。

  • ネットワークを経由して自宅内のどこからでもバックアップ可能
  • 自宅外からも写真データのバックアップやダウンロードが可能
  • 複数人での同時利用が可能
  • 設定にやや知識が必要
  • 自宅にネットワーク環境が必要
  • 外付けHDDに比べて転送速度が遅くなることがある
  • 自宅で災害が起きると写真データを全損する可能性がある

外付けHDDと似たような感じですが、ネットワークに接続できるのが大きな特徴で…

  • 自宅外からの写真データをバックアップ・ダウンロード
  • 複数人で一つの領域を使う

といったことも実現できます。(NASに施す設定にもよります)

一方でNASを利用するにあたってはネットワークの設定などを適宜行う必要があるため、外付けHDDと比べて多少のITスキルが求められます。

外付けHDDと同様、パソコンと物理的に近いところ(自宅など)で運用する場合、災害などが起こった際にはパソコンもろとも写真データを全損するリスクがあります。

クラウドストレージ

いまや一般的となったインターネット上に用意された外部ストレージ(クラウドストレージ)に写真データをバックアップする方法です。

  • 専用の機器を必要としない
  • 導入コストが比較的安め(無料のサービスもある)
  • 自宅外からも写真データのバックアップやダウンロードが可能
  • 耐障害性が高い
  • 自宅で災害が起きても写真データの全損を防げる可能性が高い
  • ネットワークの状態によってはHDDに比べて転送速度が遅くなる
  • サービスが突然終了した時のデータの保証はできない

ハードウェアが別途必要な外付けHDDやNASとは異なり、インターネット上に既に用意された外部ストレージ(クラウドストレージ)を使うため、専用の機器がなくても写真データのバックアップが実現できるのが大きな特徴です。

特にスマホのみをお持ちの方はクラウドストレージへのバックアップが最有力候補(ほぼ一択?)となってきます。(パソコンをお持ちの方も有力な候補になってきます)

また、クラウドストレージは自宅ではなかなかできないような強力な冗長化がなされているため、データが破損するという確率も可能な限り低いでしょう。

実際にどのような冗長構成が取られているかは外部に情報が公開されていないため詳しくは分かりませんが、システム屋を裏稼業としている観点から堅牢性は十分に高められていると推測しています。

このようにクラウドストレージは利点が多いのですが、サービス提供が終了した際に預けていたデータがすべてなくなってしまう可能性も少なからずあるので、ご注意ください。

しかもこの手のサービスは流行り廃りが早く、Amazon Driveの容量無制限(Unlimitedストレージ)サービスのように、わずか1年程度でサービス終了なんていう例もあります。

Link:“Amazon Drive”の容量無制限プランが国内でも終了 – 窓の杜

クラウドストレージにはDropboxやGoogle Driveといったサービスが展開されていますが、容量や料金体系、付随するサービスがそれぞれ異なるため、ご自身に見合ったものを選ぶのがおすすめです。

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個人的には画素数がそれほど多くないカメラ(スマートフォンなど)での撮影がメインという方はGoogle Drive、画素数が大きいカメラ(一眼カメラ)で撮影されている方はAmazon Drive(プライム・フォト利用)が個人的におすすめです。

※Amazon Drive(プライム・フォト)については以下の記事を参考にしてみてください

写真データの保存にAmazonプライムフォトがおすすめな理由皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 クラウドストレージへの写真データの保存やバックアップが当たり前とな...

NAS+クラウドストレージ

最後に紹介するのがNASとクラウドストレージを組み合わせたバックアップ方法となります。

  • 耐障害性が非常に強力
  • ネットワークを経由して自宅内のどこからでもバックアップ可能
  • 自宅外からも写真データのバックアップやダウンロードが可能
  • 導入コストが高い
  • 設定に知識が必要
  • ネットワーク環境が必要
  • クラウドストレージとの連携に対応するNASが限られる

NAS+クラウドストレージによるバックアップシステムの最大のメリットは片方のバックアップ先がこけても写真データを残存するリスクが少ないという点です。

先述で紹介した外付けHDDやNAS単体でバックアップシステムを組んだ場合、自宅が大規模な災害に遭った際には写真データをすべて失うリスクがあります。

また、クラウドストレージについてもサービスが突然の終了などによって写真データをすべて失う可能性があり得ます。

NAS+クラウドストレージであれば、拠点に設置したNASが故障してもクラウドストレージ側でデータを維持することができます。

逆に、クラウドストレージ側が突然サービスを終了したとしても、NAS側でデータを維持することができます。

本方式のような遠隔地にデータを分散する方式は災害対策の観点で用いられることから、システム屋の世界ではディザスターリカバリー(DR:Disaster Recovery)とも呼ばれています。

以上のように堅牢性には最も優れている反面、ITスキル(主にネットワークとストレージ)が必要になってくること、NASおよびクラウドストレージのコストがかかってくることから導入の敷居がやや高いというのが難点として挙げられます。

また、クラウドストレージとの連携に対応したNASはSynologyやNETGEARといった海外製品が主流となっています。(国内メーカーのNASではアイ・オー・データのNASがDropboxに対応しているにとどまります)

導入コストやスキルは求められますが、特に自宅にパソコンを有している方には最もおすすめな方式だと個人的には思っています。

※NETGEAR ReadyNASとAmazon Driveを使ったシステム構築方法を紹介していますので、興味がある方は読んでみてください。

まとめ

長くなりましたが、写真データを長期保存するのにおすすめなバックアップ方法について紹介してまいりました。

改めてざっくりまとめると、次の通りとなります。

外付けHDD
  • パソコンに接続するだけで利用可能
  • 耐障害性は中程度
  • 主にパソコン利用者向け
NAS
  • ネットワーク接続できる環境であれば利用可能
  • 耐障害性は中程度
  • 導入にスキルが必要
  • 主にパソコン利用者向け
クラウドストレージ
  • 専用の機器は不要
  • 比較的安価に導入できる(無料サービスもある)
  • 耐障害性は高い
  • 突然サービスが終了することがある
  • スマートフォンユーザに最適(パソコンユーザにも適している)
NAS+クラウドストレージ
  • 耐障害性が非常に高い
  • 導入コストやスキルが必要
  • 主にパソコン利用者向け

本記事で紹介した写真データのバックアップ方法についてはいずれも一長一短なところがありますので、ご自身の予算やスキルに見合ったバックアップ環境を導入してみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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おーわ
花火系散歩屋。関東を中心に年間で20〜50回ほど花火をながめながら撮影しています。
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