写真撮影のコツ

圧巻の画角と遠近感を生かそう!超広角レンズの効果的な使い方

皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。

一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラの交換レンズには大きく分けて広角、標準、望遠の三種類に分類されます。

広角レンズはおおむね35mm以下の焦点距離を指しますが、その中でも特に24mm以下のものは超広角レンズと呼ばれています。

超広角レンズはその名の通りものすごく広い範囲を写すことができるのですが、使い方がイマイチよく分からない…という方も多いんじゃないかと思います。

ということで、今回は超広角レンズの概要や使い方について作例を交えながら紹介していきたいと思います。

超広角レンズとは

超広角レンズは広角レンズの一種で、おおむね焦点距離が24mm以下(35mm判換算)のレンズのことをいいます。

カメラのレンズは大きく広角、標準、望遠の3つに分類されますが、ざっくりと以下のような分類になります。(いずれも35mm判換算の場合)

  • 広角域:35mm以下
  • 標準域:35mm~70mm
  • 望遠域:70mm以上

広角、標準、望遠域は上記のように分類されることが割と多いですが、明確に定義されたものではありません。

>> 実は明確な定義がない?!交換レンズの「標準域」とはいったいなんだ?

広角域のうち、特に24mm以下の焦点距離(水平画角がおよそ73°以上)が超広角域と称されています。

APS-C機の場合は約16mm以下、マイクロフォーサーズの場合は約12mm以下が超広角域となります。

>> 巷でよく聞く「35mm判換算」っていったいなんだ?

なんだか数字だらけであばばばばーってなりそうですが、早い話がめちゃくちゃ広い範囲を写すことができるのが超広角レンズだと認識していただければと思います。

特徴① 画角がとにかく広い

超広角レンズの最大の特徴は、なんといっても画角が広いことに尽きます。

画角が広いということは、それだけ広範囲に渡って写すことができるということになります。

言葉だけだとちょっとイメージしづらいかと思いますので、ほぼ同じ位置から広角レンズ(26mm相当)と超広角レンズ(13mm相当)で撮影した写真をご覧ください。

広角レンズ(26mm)で撮影した例広角レンズ(26mm)で撮影した例
超広角レンズ(13mm)で撮影した例超広角レンズ(13mm)で撮影した例

広角レンズで撮影した写真と比較すると、超広角レンズで撮影した写真の方はかなり広い範囲まで写っていることが見て取れるかと思います。

超広角レンズの中には人間の視野角(約100°)をはるかに超えるようなレンズも存在します。(35mm判換算でおおむね15mm以下のレンズが該当します)

特徴② 遠近感(パースペクティブ)が強烈

もう一つの特徴としては強烈な遠近感(パースペクティブ)が得られるという点です。

画角が広くなるほど遠近感がより強くなる傾向がありますが、超広角レンズは特に画角が広いため、その遠近感の利き方も非常に強烈です。

こちらもほぼ同じ位置から広角レンズ(31mm)と超広角レンズ(15mm)で撮影した写真を見比べてみると、その違いが分かりやすいかと思います。

広角レンズ(31mm)で撮影した場合の遠近感広角レンズ(31mm)で撮影した例
超広角レンズ(15mm)で撮影した場合の遠近感超広角レンズ(15mm)で撮影した例

広角レンズでは樹木が直線的に写っているのに対し、超広角レンズでは上部中央に向けて収束していることが見て取れます。

遠近感を活かすことで、通常のレンズでは得られない不思議な写真を生み出せるのも超広角レンズの魅力の一つです。

特徴③ 歪みが生じやすい

超広角レンズは他のレンズと比べて歪みが生じやすい傾向にあります。

光学設計の兼ね合いから、画角が広いレンズほどそのものに歪みが生じやすくなる傾向がありますが、超広角レンズでは歪みの影響がより顕著に現れます。

実際に広角レンズ(28mm)と超広角レンズ(15mm)で撮影した写真を見比べると、歪み方に大きな違いが見受けられます。

超広角レンズ(15mm)による歪みの例超広角レンズ(15mm)による歪みの例
広角レンズ(28mm)による歪みの例広角レンズ(28mm)による歪みの例

被写体によっては歪みが問題となる場合があるため、超広角レンズを利用する際にはその点に注意する必要があります。

超広角レンズによって発生した歪みは写真編集ソフトによるレタッチで補正できる場合があります。

>> レンズの歪曲収差が原因で生じた写真の歪みを補正する方法

特徴④ フィルターの取り付けが困難な場合がある

超広角レンズは構造の関係上、一般的なフィルター類の取り付けが難しい製品が存在します

NDフィルターやC-PLフィルターはレンズの前端に取り付けるねじ込み式が一般的ですが、前玉が飛び出しているタイプのレンズ(いわゆる出目金)には取り付けることができません。

フィルターの取り付けができない超広角レンズの例フィルターの取り付けができない超広角レンズの例

超広角レンズはこの出目金型のレンズが多く、フィルター類を取り付けられない製品が多数存在します。

フィルターワークを考えている方は、レンズを選ぶ際にフィルターの取り付けが可能かどうかをあらかじめ確認するようにしましょう。

レンズによっては別売りのホルダーを使用することで、角形フィルターを取り付けられる場合があります。

超広角レンズの効果的な使い方

さて、超広角レンズについてざっくりと把握していただいたところで、ここからは作例を交えながらより効果的な使い方を紹介していきます。

前述でも触れましたが、超広角レンズの最大の魅力は画角の広さと遠近感(パースペクティブ)の強さということで、この特性を生かした絵作りをする際に大いに役立ちます。

特に高さや広がりのある被写体に寄る+ローアングルなどを駆使することで、通常のレンズでは得られないような不思議な感覚の絵が得られるようになります。

使い方① 高さのある被写体をローアングルで撮る

超広角レンズによる作例

高さのある被写体は超広角レンズが活かせる被写体の一つです。

例えば高層ビルやタワーといった建造物の迫力を出そうと近くから撮影しようとした際、通常のレンズではすべてを収めきれずにフレームアウトしてしまうケースが多々あります。

超広角レンズを使うことで、至近距離からでも高層ビルやタワーといった高さのある被写体の全容を収めることが可能になります。

特にビルの真下付近からローアングルを使うと遠近感がより強く出て、かなり不思議な写真に仕立てることができます。

使い方② 広がりのある被写体をローアングルで撮る

超広角レンズによる作例

広がりのある被写体もまた超広角レンズが活きます。

例えば高速道路のジャンクションは下から見上げると四方八方に広がりのある構造となっていますが、被写体から撮影者までは距離がかなり近く、通常のレンズではその広がりが表現しづらいという欠点があります。

このような被写体からの距離が近いかつ広がりがある場合に超広角レンズを使うことで、その魅力を最大限に表現できるようになります。

高層ビルなどを撮影する際と同じく、近い位置からローアングル気味に構えて撮影すると遠近感が強烈に現れ、かなり不思議な写真に仕立てることができます。

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使い方③ 花火を近距離で撮る

超広角レンズによる作例

花火もまた超広角レンズが役立つ被写体の一つとなります。

基本的に花火大会のメイン会場は花火の打ち上げ場所に程近いところに用意されていることが多く、すべての花火を収めようものなら通常の広角レンズでは収めきれないケースが多々あります。

超広角レンズを使うことで、打ち上げ場所に近い会場の中からでも花火の全景が収めやすくなります。

ただし、超広角レンズは歪みが生じやすい(特徴③参照)がゆえに、花火の形が歪んでしまうことがある点には注意が必要です。

https://www.camera-kb.com/fireworks-photography-distortion/

まとめ

超広角レンズの概要と効果的な使い方について、ざっくりと紹介いたしました。

画角の広さ(35mm判換算24mm以下)と遠近感の強さが特徴で、特に高さや広がりのある被写体の魅力を最大限に生かす際に絶大な威力を発揮します。

超広角レンズを使いこなせるようになると写真撮影がより楽しくなりますので、本記事を参考にしつつ楽しんでみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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おーわ
花火系散歩屋。関東を中心に年間で20〜50回ほど花火をながめながら撮影しています。
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