加工・レタッチ

花火写真を合成(コンポジット)する方法と注意点

皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。

花火写真の撮影において「狙っていたシーンが中途半端に欠けてしまった」「露出オーバーを避けたら複数枚になってしまった」ということがあります。

そのような場合、複数の写真を合成(コンポジット)することで一枚の花火写真として完成させることができる場合があります。

今回は花火写真における合成の方法と、利用する際の注意点を紹介いたします。

花火写真を合成する方法

複数枚の花火写真を合成するためには、比較明合成と呼ばれる画像処理技術を使用することで実現できます。

ざっくりと手順をまとめると以下の通りとなります。

  1. 対象となる写真の基本調整を行う
  2. 比較明合成を行う

今回は以下の4枚の写真を使って合成する方法を紹介していきます。

上記の4枚は約30秒間に一連の流れで打ち上がったワイドスターマインですが、撮影した当日はNDフィルターを持っていなかったため、白飛びを防ぐ目的で4回に分けて露光しています。

見てのとおり、1枚1枚は中途半端にしくじった写真のように見えますが、4枚をすべて合成することでワンシーンとしてまとめることができます。

今回は以下のイメージをゴールとしてレタッチ処理を施していきます。

  • 美しい花火の色をしっかりと出していく
  • 会場の臨場感を添える
  • 4枚に分割したワンシーンの写真を1枚にまとめる

なお、本記事では基本調整にAdobe Photoshop Lightroom(以下、Lightroom)、合成処理にはAdobe Photoshop(以下Photoshop)を使用した方法を紹介いたします。

対象となる写真の基本調整を行う

まずはLightroomで合成の対象となる写真の基本的な調整を行います。

先述したように、今回の調整では「花火の色を出す」「会場の臨場感を添える」という二点が目標となりますので、4枚の写真に対して以下の調整を適用していきます。

  • 全体の露光量をプラス補正
  • 花火の色を出すためにハイライトをマイナス補正
  • 観客席に段階フィルターを適用し、露光量とシャドーをプラス補正

ここでのポイントとして、合成時の違和感を減らすために花火の明るさを合わせるように調整していきます。

レタッチ前後の4枚の写真はこんな感じです。

トリミングについてはPhotoshopでも可能ですので、あえてLightroomで実施しなくてもOKです。(Lightroomで実施する場合はすべての写真で同じ範囲を切り抜きましょう)

比較明合成を行う

合成をする写真の基本的な調整が一通り済んだところで、ここからはいよいよ本題となる比較明合成に入っていきます。

今回はPhotoshopを使って比較明合成を行いますので、Lightroomから合成対象の写真を右クリック > [他のツールで編集] > [Adobe Photoshop CCで編集]をクリックします。

花火写真の合成手順①

対象の写真がすべて読み込まれるまでに時間がかかる場合がありますので、とりあえずお茶でも飲みながら待ちましょう。

お使いのパソコンのメモリやディスクの容量が少ないとPhotoshopの起動に失敗する場合があります。

今回は4枚の写真を合成していきますが、時系列の古い順に以下の通りとなります。

  • _IMG0067.DNG
  • _IMG0068.DNG
  • _IMG0069.DNG
  • _IMG0070.DNG

対象の写真がすべて読み込まれたら、時系列的に最も新しい花火写真のデータ(今回の例では「_IMG0070.DNG」)を選択し、ワークスペース上のタブグループにレイヤーが表示されていることを確認します。

タブグループにレイヤーが表示されていない場合はキーボードの[F7]キーを押下するか、[ウィンドウ] > [レイヤー]を選択すると表示されます。

初期状態では背景レイヤーとして読み込まれていますが、この状態では編集できる項目が大きく制限されてしまうので画像レイヤーに変換しておきましょう。

背景レイヤーの右側に表示されている鍵マークをクリックすると画像レイヤーに切り替えることができます。

続いては、4枚の写真を1つのワークスペースに集約します。

今回は時系列的に最も新しい写真のワークスペース(_IMG0070.DNG)に、他の3枚の写真を新しい順に集約していきます。

2番目に新しい写真(_IMG0069.DNG)のタブグループの[レイヤー]で集約対象のレイヤーを選択し、[三本線マーク]を左クリック > [レイヤーを複製]を選択します。

レイヤーの複製という画面が表示されますので、[ドキュメント]から時系列的に最も新しい写真(今回の例では「_IMG0070.DNG」)を選択します。

その他の写真も同様の手順で時系列順に集約してください。

集約先に指定した時系列的に最も新しい写真(_IMG0070.DNG)を選択し、合成対象の写真がすべてレイヤーとして集約されたことを確認してください。

準備が整ったところで、いよいよ今回の本題となる比較明合成に入っていきます。

ところでさっきからちらほら出てくる「比較明合成」ってなんじゃらほいほいというお話ですが、ざっくり説明すると複数枚の写真を重ねた際に最も明るい部分を抽出する処理のことをいいます。

イメージとしてはこんな感じです。

比較明合成のイメージ図

花火写真の場合は非常に明るい部分と暗い部分がはっきりしているため、比較明合成を使用することによって花火の明るい部分が抽出され、1枚の写真としてまとめることができるというわけです。

比較明合成のなんたるやをなんとなーく理解していただいたところで、タブグループの[レイヤー]より、レイヤー0以外をすべて「比較(明)」に変更します。

花火の明るい部分が抽出され、1枚の写真として集約されます。

拍子抜けかもしれませんが、こうもあっさりと合成できてしまうあたり「科学の力ってすげー」ってなっちゃいますねw

比較明合成を行ったら、必要に応じてトリミングなどの調整を行ってください。

そして、完成した花火写真がこちら。

4枚に分かれていたワンシーンのワイドスターマインが集約され、1枚の写真として無事に完成させることができました。

花火の背後に街灯などの明るい光が存在する場合や、暗めの花火(和火など)が含まれる写真を比較明合成を行うと花火の一部が欠けてしまうことがあります。

その場合は「スクリーン」を選択すると解決できる場合があります。(スクリーンを使って合成処理を行った場合は後処理が別途必要です)

花火写真の合成に関する注意点

上記のように写真編集ソフトを使えば花火写真を合成することができますが、むやみやたらと合成すれば良いというわけではありません

例えば○○花火大会で打ち上がる花火の魅力を伝えたいという目的があるにも関わらず、派手に仕立てたいがために時系列を無視して合成をしてしまうと、伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。

そのあたりを踏まえた上で、合成を使用するか否かを判断することをおすすめします。

まとめ

花火の撮影において写真が複数枚に分かれた場合、合成(コンポジット)によって1枚の写真に仕上げることができる場合があります。

「狙っていたシーンが中途半端に欠けてしまった」「露出オーバーを避けたら複数枚になってしまった」という場合に、ぜひ活用していただければと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

ABOUT ME
おーわ(Hirokazu Shibuya)
埼玉県を拠点に写真を撮っています。 写真やカメラのことよりも、なぜかSDカードや写真データのバックアップといった分野に詳しいのは内緒の話ですw
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